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2009年10月23日 (金)

野球はなぜ“騙し合い”なのか?

 先日の「賢い」のか?「アンフェア」なのか?というエントリーに対して、PATさんから
 
 「【野球】って【だましあい】の部分もあって、相手が思うようにプレーできない状況をどう作るか?というのもテクニックの1つだったりしますよね。」
 
 というコメント頂きました。
 
 
 この記事内容も、「ルール上問題ないんだったらOKじゃないの?」とか「いやいや、フェアプレー精神に反する姑息な手段だ」と賛否両論です。ただ、野球という競技は、“相手の裏をかく”とかいう表現で言われる場合もありますが、PATさんがおっしゃるように“騙し合い”の側面があるスポーツです。
 
 時として限度を超えてしまったりすると興ざめですけど(最悪はステロイド使用?)、この“騙し合い”は野球の魅力でもあるのでしょう。
 
 
 では、なぜ野球は、こうした“騙し合い”のスポーツになったのでしょうか?
 

 
 
 ベースボールの起源について、かつてはいろんな説がありましたが、今はイギリスで行われていた「ラウンダース」というゲームが元になっていると考えられています。その後、ルールが少しづつ変更され「タウンボール」と呼ばれ、1842年にアレクサンダー・カートライトが「ニッカボッカーズ」というチームを作り、今の野球のルールの元になるものを作ったとされています。
 
 その後、各地でチームが結成されたのですが、「体力をつける」とか「親睦をはかる」「楽しむ」という側面はいつのまに追いやられ、ルールが出来たことによってやはり「勝ち負け」が本質になっていったのと同時に、ベースボールは博打の対象となってしまったのです。「勝負重視」に拍車がかかったのです。
 
 
 その後、野球の発展に大きな影響を与えたのが1861年から始まった「南北戦争」です。
 
 実は、北軍・南軍ともに、戦況の合間に野球を楽しみ、なんとリッチモンドの攻防戦では、互いの包囲戦に飽きてしまって、北軍と南軍の間で野球が行われ、さらに驚くことにゲームのシリーズ化もされていたという記録まであるそうです。
 
 そして、戦争中に野球を覚えた兵士たちが故郷に帰り、地元の若者たちに野球を教えたことから全米で野球が一気に広まったと言われています。
 
 
 戦争と言えば、敵を打ち破る「作戦」が大きな意味を持ちます。
 「相手の裏をかく」、「欺く」、「騙す」・・・勝つためには何でもありです。時には「暗号を解読」するなんてことも重要だったりします。しかも、「指揮官の命令」で全員が統率をとって行動します。
 
 そう、これって、「暗号→サイン」、「指揮官→監督」と読み替えたら、このまま「野球」にスッポリ当て嵌まっちゃうんです。戦時中の兵士が熱中したベースボール、実はこうしたことが現代の野球にも大きく影響している・・・って説もあるんです。
 
 
 それともうひとつ・・・
 
 アメリカ人は、よく「自己主張が強い」とか「個性を重んじる」とか言います。日本人のように「右へ倣え」的なことはしませんし、何よりまず自分の判断を重んじるような風潮があります。ビジネスの場だけでなく、自分と他人の判断力を競うことを好みますし、アメリカのディベートは独特で、相手を言い負かすような論理的要素が強いのです。
 なので、自分の価値を維持するためにも、自分の判断を出し抜くような優れた相手に合うと素直に脱帽します。たとえそれが「詐欺師」であっても。(そう言えば、アメリカでは、「詐欺師」をヒーローにした映画も数多く作られていますよネ。「スティング」、「華麗なる賭け」、「キャッチ・ミー・イフ・ユーキャン」・・・)
 
 こうした気質をもったアメリカ人が、もともと紳士の国イギリスの「ラウンダース」というゲーム(実際、紳士的なスポーツでした)を、隠し球やピックオフプレーなど“騙す”要素いっぱいの「ベースボール」に変えていったというわけなんです。
 
 
  
 最後に・・・
 
 日本にベースボールが伝わってきた当初、ベースボールを「野球」と名付けた中馬 庚は、「インフィールド・フライなどというルールは自分たちにはいらない」 と言ったそうです。
 
 この日本人の気構え、忘れてはなりませんネ
 

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コメント

ありがとうございます。勉強になりました~♪

投稿: ハッシー | 2009年10月23日 (金) 10時43分

>勝つためには何でもあり

昭和18年・・・
日比親善野球大会で全比軍に1勝も出来ずにいた全日本軍。そこで、ナガの連隊に元プロ投手がいることから、マニラまで出てきて試合で投げるように元プロ投手に出頭命令を下し、元プロ投手が活躍して全日本軍が初勝利して元プロ投手の同郷の兵隊さん達が大盛り上がりした事が戦時中にあったようですが・・・。
元プロ投手の方は「おれはプロやから出とうない。」と仰られていたそうで・・・。

勝つためには何でもあり、騙し合いもなんのそのという考えもあるでしょうが、男のプライドとしてはどうなんでしょうね?

中学のクラブチームでもかわいい騙しはよくありますよね?
ベンチの連中が相手チームの打者に「次カーブ来るよ!」とデタラメな事を教えるのって。( ^ω^ )

投稿: ポップ | 2009年10月23日 (金) 12時36分

中馬 庚さんのインフィールドフライの話は知りませんでした。

騙し合いより、駆け引きの方が楽しいと感じてもらいたいですけどね。

メジャーでは中米の選手達が空タッチなどで、
イタズラを楽しんでるようにも見えます^^

投稿: metoo | 2009年10月23日 (金) 15時10分

アメリカは『性悪説』の国、日本は『性善説』の国だと聞いたことがあります。そういう国民性(?)の国で発祥したスポーツということもあるのでしょうか。。。

まぁ、よく『駆け引き』という言葉で表されますが、投手が投げる変化球も、捕手が頭を悩ませる配球も、結局のところ、打者を”騙す”ためのものなんですよね。

投稿: PAT | 2009年10月23日 (金) 22時38分

★ハッシーさん、ありがとうございます。

どういたしまして!
正しいかどうかは・・・???ですけど。(笑)

投稿: 少年野球コーチ | 2009年10月24日 (土) 10時41分

★ポップさん、ありがとうございます。

中学でも鍛えられたチームは、ピックオフ・プレーなど多彩な作戦を駆使してきます。中には、ちょっと“汚い”プレーをするところもあります。
我がチームと言うと・・・
正反対の、お人好しチームです。(笑)

投稿: 少年野球コーチ | 2009年10月24日 (土) 10時44分

★metooさん、ありがとうございます。

ちょっと意味合いが違うかもしれませんけど、いまヤンキースと戦っているエンジェルス、あそこは実に嫌らしい野球をやりますよね。ソーシアの個性そのままですけど、実に戦いにくいです。
ヤンキースも、残り2試合どうなるかわかりませんヨ

投稿: 少年野球コーチ | 2009年10月24日 (土) 10時49分

★PATさん、ありがとうございます。

アメリカで、よく「スポーツマンシップ」が強調されますが、これは、敢えてそう強調しないといけないくらいスポーツマンシップに欠けているからだと、いう話があります。
言い得て妙かもしれませんネ

投稿: 少年野球コーチ | 2009年10月24日 (土) 10時52分

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